みなさんはホームカラーとサロンカラーの違いを知ってますか?
今はドラッグストアに行けば色とりどりのカラー剤を売っています。
誰でも気軽にカラーリングできる時代です。
そして、けっこう綺麗に染まったりするものもあります。
でも、実は綺麗に染まるのにはわけがあります。
ホームカラーは誰が染めてもある程度綺麗に仕上がるように
計算して作ってあります。
まず、簡単にカラー剤の仕組みを説明しますね。
カラー剤というのは、色を入れる(染める)作用だけではありません。
1剤と2剤を混ぜて使いますよね。
あれは、1剤が色素で2剤が脱色剤です。
私たちの髪の毛の色はメラニン色素の量で決まっています。
日本人の髪の色が黒いのはメラニン色素が多いからなんですね。
通常、カラーで染めるときは
2剤の脱色作用で地毛のメラニン色素を抜きながら
1剤の色素を入れていくという過程が同時進行で進んでいきます。
そして、ここがポイントなんですが
ホームカラーはサロンカラーに比べて
脱色作用が強力に作られています。
なぜか?・・・
誰にでも簡単に手早く染められるように、です。
下のカラーレベルスケールをご覧ください。
例えば、9レベル位に染めようとした時に
サロンカラーの場合は30分くらい放置して、じっくり時間をかけて染めていくので
10レベル位に脱色して、8レベル位の色素を入れる
というような処方でカラー剤が作ってあります。
ホームカラーはというと
同じく9レベル位に染める場合
手早く染まるように
12レベルくらいまで一気に脱色して
6レベル位の濃い色をガツンと入れ込むような
処方で作ってあります。
私も最初はこの説明をメーカーさんから聞いてびっくりしました。
脱色作用と染色作用のふり幅が全く違うのです。
染めたてはサロンカラーとホームカラーの
見た目の違いはさほどありません。
今のホームカラーは染めたその時は、驚くほど綺麗に仕上がります。
けれど、1か月もたつと
ホームカラーの方は色が抜けてブリーチしたような
明るい色になります。
一方サロンカラーの方はホームカラーほどの
明るい色にはなりません。
なぜか?
先ほど説明したように
ホームカラーは脱色作用と染色作用のふり幅が
サロンカラーの何倍もあるからです。
毎日のシャンプーで少しづつ色は抜けていきます。
入れた色が抜けてしまったら・・・?
上のカラーレベルスケールをもう一度見てください。
脱色作用で脱色した時の明るさになるのです。
色が抜けた後。
これが、ホームカラーとサロンカラーの
一番の違いです。
さらに、ホームカラーでやってしまいがちなのが
毎回毛先までカラー剤を塗ってしまうこと。
色が抜けて明るくなってしまうので
毛先まで染めたい気持ちはわかります。
しかし、ホームカラーを同じ場所に何度も繰り返すと
あっという間に髪の毛は傷んでしまいます。
カラーを繰り返すと髪の毛が傷む・・・
おそらくホームカラーを繰り返すとそう感じてしまうでしょう。
けれどもサロンカラーだとカラーを繰り返しても
傷みを感じることはそれほどないと思います。
実際にサロンカドルのお客様で
カラーを繰り返したら髪の毛の傷みがひどくなった
というようなお声は聞きません。
美容室では毛先まで染めるときは
根元の新しく生えてきている部分と
すでに染めてある部分では
同じ調合のカラー剤は使いません。
一人一人のその時の髪の毛のレベルを
プロの目で見て、細かい調節をしてカラー剤を調合します。
色ムラがあればそれもなくなるように
細かく計算して、何色にも分けて塗っていきます。
カラー剤は少なからず髪の毛にダメージを与えるもの。
だからこそ細心の注意をはらって施術します。
プロだからこそ、繰り返しカラーをしても
傷みを感じさせないように仕上げられるのです。
もし、どうしてもホームカラーをするというのならば
せめて1回だけ。
根元の新しく生えてきたバージン毛の部分だけ、にしてくださいね。
美容室ではリタッチといわれる方法です。
リタッチを繰り返すのみにすれば
ダメージは最小限ですみます。
綺麗な髪の毛を手に入れたいのならば
知っておいてほしい知識です。
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