カラーチェンジは素人が考えるほど簡単じゃないんです

こんにちは。

瑞江美容室サロンカドルです。

 

爽やかな秋が到来したかと思ったら

また蒸し暑くなりましたね。

やはりお彼岸が過ぎるまでは

本格的な秋とは言えないのかもしれません。

 

みなさんも、たまには

カラーの色を今までより明るくしたり

色を変えてみたくなることありますよね。

そういった場合

今までの明るさや色味との差が

少ない場合はそんなに苦労せず

1回の施術でチェンジ出来るんですが

例えば暖色系(ピンクとかレッド系)のカラーでずっと染めていたのを

寒色系(マットとかアッシュ系)に変えたい

となった場合は

1回の施術では希望の色味が出せないことも

あります。

そういった場合は数回の施術で

少しずつ希望の色味に近づけていきます。

 

 

今回ご紹介させていただくお客様は

オーナーの笹塚時代の頃からのお客様なんですが

長い間ずっとヘアマニキュアで白髪染めを

されてきました。

マニキュアは髪の毛への負担も少ないうえに

放置時間も短かくてすむので

初めての白髪染め、ということで

オーナーがおすすめしてから

もう何年もマニキュアで施術させていただいてきました。

 

ところが

1年くらい前から、明るい色にチャレンジしてみたい

というお気持ちが芽生えたみたいで

何度かご相談を受けていたんです。

ただ、何年もマニキュアで染めてきた髪の毛を

いわゆる、一般的な白髪染めであるアルカリカラーで

明るめに染める

となると

一度マニキュアの色素を抜いてから

ということになります。

何年もマニキュアの色素が重なっている状態の

髪の毛を明るくするのは大変だし

ムラのない均一な状態に染めるには

何回か段階を踏まなければならない

ということで

説明をさせていただいたところ

『時間もかかるし今回は見合わせるわ』

何回か見送って今に至っております。

 

今回はやっぱり一度明るくしてみたい

ということで

ヘアマニキュアからヘアカラーへのカラーチェンジ

決行となりました。

 

 

まずは何年もヘアマニキュアで染めていた頃

ヘアマニキュアは白髪の部分に色が入るだけですので

(黒髪の部分は色が入っていても黒に打ち消されてしまいます)

全体の印象は白髪の部分にハイライトが入った感じ

とでもいったいいでしょうか。

白髪率がそんなに高くないので落ち着いた

印象となっています。

このお客様はくせ毛の方なので

髪の毛に明るさを求めていなかった頃は

マニキュアのコーティングの重みと艶が

いい感じでくせ毛の欠点を補ってくれていました。

 

 

まずは1回目の段階です。

長年蓄積されたマニキュアの色素を抜いていきます。

髪の毛への負担を考えて

ブリーチ剤は使わずに

脱染剤というものを使って抜いていきました。

1度では抜ききれず

2度繰り返しました。

2度繰り返してもブリーチ剤ではないので

ダメージの心配もさほどありません。

ただ、やはり何年も蓄積されたマニキュア色素です。

なかなか抜けきりません。

2度の脱染作業でかなり時間もかかっていました。

次の段階に移ります。

根本(新生部)はアルカリカラーで染めて

後はハイライトを入れて明るさを出していきます。

その時の仕上がりはこちらです。

 

長い間 カッパーブラウン という色のマニキュアで

染めていたので

今回は無理をせずに同系色でまとめました。

ダメージを感じることなく

全体のトーンが明るくなりました。

お客様も生まれて初めて見る

ご自分の明るくなった髪の色に

戸惑いながらも嬉しそうでした。

私から見てもお顔の肌の印象も

明るくなったように見えて、大変お似合いでした。

 

 

この時からおよそ3ヶ月弱たったでしょうか。

先日のご来店時には、アッシュ系にチャレンジしてみました。

根本のお薬、毛先のお薬

5種類くらいのカラー剤の他

数種類の処理剤

またまた面倒くさいカラー剤調合です。

しばらく難しい顔をして

オーナーの書いたレシピを見ながら

電卓片手にグラムを計算していたら

お客様から

『なんか物凄く難しい数式でも解いてるの?』

と言われてしまいました。

この、薬剤の調合レシピを見て

グラム数を計算するのが一番面倒です。

 

 

そして今回の仕上がりです。

 

前回までの赤みというかオレンジっぽさが消えて

随分アッシュに近づきました。

 

正面の写真で順を追って比べてみましょう。

 

ダメージを最低限に抑えながら

カラーチェンジ出来ました。

お客様も

『すごく上品な感じの色ね』

と気に入ってくださいました。

前回は春から夏にかかる頃だったので

ハイライトの明るさも季節的にちょうど良く

ご本人様は気に入っていらっしゃったのですが

ご主人様の反応が芳しくなかったようです。

やはり男性はアクティブな感じより

上品な感じがお好みなのでしょうか・・・。

今回は全体のトーンを揃えて明るく染める

を目指しました。

1回ワンクッション挟んだので

残っていたマニキュアの色素もさらに薄くなり

綺麗に仕上がったと思います。

 

 

カラーチェンジって

私もかつては簡単だと思っていましたが

素人が考えるよりも

ずっと難しいというか

髪の毛へのダメージを考えると

爪のネイルを変えるように

簡単にはいかないものなんです。

 

ぜひとも頭の片隅に記憶しておいてくださいね。

 

ちなみに、このお客様はドライカットで

カットさせていただいたことがまだありません。

くせ毛の方なので、ぜひお試しいただきたいのですが

わざわざ電車に乗って遠いところ来ていただいているので

無理はできませんから・・・。

 

でも、笹塚時代からの大切なお客様に

いつかはオーナーのドライカットを体験していただきたいです。

 

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