みなさんニューヨークドライカットって聞いたことありますか?

それは1年くらい前だったと思います。

毎週のようにセミナーに通っていたオーナーが

いきなり

「ニューヨークドライカットのセミナーを受けようと思うんだけど」

と言い出しました。

美容師歴25年以上になる

キャリアでいえばもうベテランの域にはいるであろう

オーナーが、カットを学びたい、と。

 

「???」

今さら、カット?

と思いました。

その時も毎週のように縮毛矯正やデジタルパーマや

最新の薬剤や、とにかくセミナー続きで忙しい日々が続いていたのに

そのうえ1年近くかけてカットを学ぶ?

 

でも、実際にお客様のヘアスタイルを作り上げるのは

私ではない、オーナーなので

オーナーがどうしてもその技術を学びたいと思うのなら

と、OKを出しました。

 

しばらくして、実際にニューヨークドライカットでカットしてもらいました。

まだ慣れてないのと

私の細かいオーダーや厳しいダメ出しも

手伝って

ひたすらカットし続けること3時間。

 

でも、仕上がったスタイルを

見て、触って、合わせ鏡で後姿もチェックして

・・・・・・・

衝撃を受けました。

カットしてもらう前は

ニューヨークドライカットだか何だか知らないけれど

一応25年以上のキャリアを持つオーナーのカットが

そんなに変わるわけない、と高を括っていました。

全くの別次元でした。

私はもうかれこれ25年以上オーナーにカットしてもらっていますが

こんなにカットが上手いと思ったのは初めてでした。

 

オーナー曰く

このニューヨークドライカットという技法は

いままで積み上げてきた25年以上のカット技術の

概念を一度捨てなければならないそうで

ベテランだからこそ苦労するらしいです。

逆にまだハサミを持ったばかりの新人さんの方が

すんなり受け入れられて

上達も早いかも、と言っていました。

 

毎月

ニューヨークドライカットの日本の拠点である

広尾のワークスという美容室で

朝9時半から

夜の10時くらいまで

ひたすら髪の毛を切り続ける

そんなセミナーが1年くらい続きました。

セミナー後には課題が出され

何体ものウィッグをカットして

夜遅くまで練習する日が続きました。

 

私もカットモデルとしてワークスに

2回ほど出向きましたが

若いアシスタントさんから

オーナーよりさらに年上のベテランさんなど

年齢も本当に様々で

しかも、関東近県以外(九州とか、新潟とか)からも

参加されてる美容師さんたちもいて

そんな熱意ある美容師さんたちが

まさに髪の毛1本1本と格闘している

そんな風景を目の当たりにしました。

大げさではなく

髪の毛1本1本に命を吹き込んでいる

そんな印象を、パワーを

感じました。

 

オーナーは以前からニューヨークドライカットのことは

知っていて、興味を持っていたそうです。

ただ、このニューヨークドライカットという技術

美容室の営業向きではないのです。

大概のオーナーさんは敬遠するそうです。

だって、カットだけで1時間半以上かかってしまうのです。

シャンプーブローまで入れたら

普通の美容室ではカットとカラーも出来ちゃうくらいの

時間がかかります。

お店は赤字になってしまいます。

そんな理由もあって、手を出せないでいたんだそうです。

でも、巡り合うべくして

今再び出逢った、と言えるのかもしれませんね。

 

美容師歴25年以上の経験をへて

集大成として手に入れたい技術

それがニューヨークドライカットだったのかもしれません。

 

考えてみたら

今のサロンカドル、そしてオーナーにはピッタリの

技術かも知れません。

一人のお客様にじっくりと

とことん向き合い

今までよりもっときれいに見える

満足していただけるスタイルを

作り上げたい。

喜んでいただきたい。

 

髪は女の命

大げさではなく

ヘアスタイルは時には

あなたの人生をも変えてくれる力を

秘めていると、私は思います。

 

あなたも

ドライカットで作られた

髪の毛1本1本の美しさ

そして、髪の毛が揺れ動いた時の美しさ

360度どこから見ても美しいカットフォルム

そんなカットを経験しにいらっしゃいませんか?

 

 

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